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2012年6月6日水曜日

ハンガリーのターンツハーズ運動40年 (1)

ターンツハーズというのは、ハンガリー語で直訳すれば踊りの家という意味ですが、生演奏で民俗舞踊を自由に踊る娯楽の場や機会を指す言葉です。

トランシルヴァニアのセーク村には若者たちが農家の一室や納屋などを借り切って民俗舞踊を楽しむ習慣があり、それを「ターンツハーズ」と呼んだのがもととなっています。

伝統的な農村社会でのターンツハーズを首都ブダペストの人たちが「発見」し、ブダペストに導入したのが1972年、今から40年前のことでした。農村での本来の姿の民俗舞踊と民俗音楽が再評価されるきっかけとなったターンツハーズは各地に広がり、後に「ターンツハーズ運動」と呼ばれるようになるのですが、このターンツハーズ運動の40年を記念する国際会議がヨーロッパ民俗学研究所によって2012年3月にブダペストで開催されました。



ヨーロッパ民俗学研究所によるターンツハーズ運動40年記念国際会議と展示に関する特設ページは
http://tanchaz40.eu/
(ハンガリー語)

2012年2月14日火曜日

2012/01/01 カロタセグのクリスマス2011後半(5)元旦

明けて少し休んだ後は、お客様の一人を見送った後、馬車に乗って隣の隣の村へ出かけます。


二頭立ての馬車に仔馬もお供

村のはずれの山では子どもたちが雪遊び


民俗舞踊の名人を訪ねました。久しぶりの再会に話が弾みます。

帰って一服、午後は刺繍の体験をしました。

刺繍を体験

刺繍はなかなか難しく、根気のいる作業です。
刺繍体験のほかにも、いろいろな手仕事の品や技術を見せてもらい、一同大感激でした。


そして、年越しパーティーはまだまだ続きます。年越しパーティー2日目も飲食と踊りを十分楽しみました。


年越しパーティ2日目

2012/01/01 カロタセグのクリスマス2011後半(4)年越し

一部の男性たちは、教会の塔で年越しをします。



教会の塔の中で年を越す

新年を迎え、礼拝室でワインとパーリンカがふるまわれた後、それぞれ帰途につきます。私たちはパーティー会場へと戻ります。

踊りと飲食のパーティーは続きます。しばらくして、午前1時に、再び新年を祝います。先ほどの年越しは、ルーマニア時間の0時。ここに住む人のほとんどは自身の民族についてハンガリー人であるという認識をもっているため、1時間遅れのハンガリー時間で年明けを祝うのです。

午前1時、ハンガリー国歌を歌う

そして、これからが食事の本番です!


肉料理

魚料理

そして明け方にはウィンナーが出ましたが、さすがに食べきれず、お土産にいただきました。

2012年1月9日月曜日

2011/12/31 カロタセグのクリスマス2011後半(3)

3日目、大晦日は野菜のペースト作りからスタートです。1日目の朝食で初めて食べた皆さんの口に合ったことから、プログラムに入れました。

野菜の皮をむき、切ります

野菜を砕いて、鍋に入れ、準備完了

煮えるのに数時間かかるため、家人に託し、一面雪景色の中、森へ遠足に出かけました。

村を出て森に向かいます

ローズヒップの実

森に入ります

野外生活の達人の出番


豚の脂身を炙って解けた脂をパンにかけて食べます

昼食後は山を降ります
既に日も傾いてきました

帰ると、ちょうど野菜ペーストも出来上がり、瓶に詰めました。

大晦日の一日は長いです。一息ついて、年越しパーティーに向かいます。

今年の年越しパーティーは、特定のメンバーで村の居酒屋を借り切っての会です。開始予定時刻より少し早めに行って準備を手伝いました。

この年越しパーティーには演奏家は雇わず、近年流行の、コンピューターを用いた音響です。人気の軽音楽をはじめ、民俗音楽も交えて、参加者は自由にパートナーを誘って踊ります。煙の問題も、特定メンバーの会であることから、ある程度協力いただくことができました。

年越しパーティー
それにしても、こちらの人たちは、パーティーとなるととてもたくさん食べます。多くの日本人にとっては、前菜だけでお腹がいっぱい、となるのも無理はないことです。

前菜


年が明ける0時前に、一部の男性たちは教会の塔へ向かいました。

2012年1月8日日曜日

2011/12/30 カロタセグのクリスマス2011後半(2)

一晩明けて、朝食前に、牛の搾乳を見学。文字通り搾りたての新鮮な牛乳を飲めるのは農村部の特権でもあります。

朝食は、昨晩作った豚の煮凝りがメインです。

通常は、肉を取った後の豚の様々な部位が
入りますが、今回は、贅沢に肉を入れました

日本ではあまり食べる機会のないものだと思うのですが、意外と好評でした。

朝食後は、馬車で隣の街まで散歩に。



散歩から帰ると、民族衣装の試着をしました。当地カロタセグの民族衣装は、ハンガリー人の衣装の中でも格別に華やかなもので、試着のしがいがあります。試着の過程で様々な発見もあったようでした。

カロタセグ地方の女性の衣装

衣装部屋でかなり盛り上がったのですが、今日の主要企画のひとつは、鶏二羽から作る料理での昼食会です。今回は、料理に興味をお持ちの方たちが多く、料理体験をメインのひとつとしました。衣装部屋にいると時の経つのも忘れてしまいそうですが、一通り衣装を楽しんだ後は、料理開始です。

鶏は、村ではほとんどすべての家で飼われているといっても過言でないほど、身近な家禽です。お祝い事や、日曜の昼食をはじめ、動物性蛋白源として食事に用いられます。とうもろこしを飼料に、庭を駆け回って育った鶏とその卵は、現代では手に入りにくくなってしまった、貴重で安心・良質な食物です。

当然のことなのですが、健康で良質な肉を食べるためには、その命を奪わなければなりません。その瞬間を目の当たりにするのは決して心地のよいものではないと感じる人が多数だと思いますが、普段何も考えずにお店に並んだ切り身や料理されたものを消費している人にとっては、それを経験することは食べるということ、生きるということについて再考するきっかけとなるかもしれません。

今回は、熟練した方に、鶏の処理と料理指導をお願いしました。鮮やかな手さばきによって、苦しむ様子もなく、鶏はさばかれていきました。この鶏の処理、日本からの参加者の方は、トラウマがあるという方から、ぜひ参加したいという方までそれぞれでしたが、それぞれに感じるところがあったようです。

さて、鶏の解体が終わると、全員参加で野菜の皮むきをしました。鶏といろいろな野菜を煮込んでスープにします。

スープに入れる野菜


スープの仕込が済むと、また全員参加で今度はじゃがいもの皮むき。これはメインの付けあわせとなります。

今までの参加者は、大学生から30代前半くらいの方がほとんどだったのですが、今回はその親世代くらいの方たちです。ここでの経験では新鮮さと懐かしさの両方を実感していただけたのではないでしょうか。料理をしながらも話が弾みます。

スープとじゃがいもが薪コンロの上で煮えるのを待つ間も休みません。次はデザートの焼き菓子を作ります。

焼き菓子作りは祝日には欠かせず、通常の日曜日にも多くの家庭で習慣となっています。参加者の方にとっては初めて見る器具などもあり、感嘆の声が上がります。

菓子生地をオーブンに入れたら一息、と思いきや、決してそうではありません。スープに入れるパスタをゆで、スープから鶏肉を取り出し、焼きます。本来は、パスタも手作りするのですが、限られた時間には入りきらず、今回は市販のものを利用しました。

さて、まだまだ作業は続きます。スープのだしをとった野菜は、細かく刻んでサラダになります。やわらかくなったじゃがいもは、ピュレに。お菓子も焼きあがり、ようやく料理は完了です。

昼食は希望予定時刻より2時間近く遅くなりましたが、食べるためには働かなければならない、その最も基本的なところを経験できたのではないかと思います。何時間もかかる調理中、ほとんど腰掛けもしない村の女性の働きぶりに、一同感嘆しきり。ぜひ若い人にこそ体験してほしいという感想をいただきました。

ようやく、待ちに待った昼食です。前日お世話になった川井さんご夫妻にも来ていただき、ちょうど皆そろって食べることができました。

地鶏のスープ
黄色い脂肪が地鶏の証

地鶏の肉とじゃがいもピュレ

お腹が満たされたところで、招待していた音楽家の一行が隣村から到着しました。長老の踊り名人も一緒で、思いがけずもうれしい再会に、しばし話が弾みます。


村の男性の社交場である居酒屋に移動し、演奏を開始します。今回の会は招待制ではなく、出入り自由。大掛かりな事前告知もしていません。半ば自発的な集まりで、たまたま居酒屋に来た人は幸運です。予想外のうれしいできごとに、次第に人が集まりました。

生演奏を楽しむ村の人たち

人が集まるのはうれしいことですが、想定外の問題が起こりました。ここでは、残念なことに、とても喫煙率が高いです。冬で閉め切っていることもあり室内の煙はかなりのことになりました。私自身、民俗舞踊に携わることになった当初、踊りのあるところはとても埃っぽいと聞かされており、実際行ってみてその埃っぽさと独特のにおいの副流煙に辟易したものです。年月が経って埃っぽさは幾分軽減されたものの、喫煙率はむしろ上がっているかもしれません。自分自身はその時間だけと割り切っていたのですが、分煙に慣れた方たちにとっては、やはり驚くべき煙レベルだったようです。実際、確かにこの日は人数が多かったこともあり、濃度が高かったかもしれません。

ここでは分煙という意識はなく、自発的な集まりで、居酒屋は私たちのものではないため、当然ながら、私たちが口出しをすることはできません。幸い、部屋が複数あるため、自己防衛していただき、踊りのあるときなどのみ、短時間メインの部屋に来ていただきました。雰囲気は楽しめたと言っていただけたのが幸いです。

先に述べたよう、この日の集まりは半自発的なものです。居酒屋に集まるのはほぼ男性のみであるため、踊りよりも歌が主となりました。とはいえ、関係者の女性も数人いたため、カップルダンスも少し、また、男性舞踊も名人を交えて行われました。当地域での生演奏での自発的な踊りの機会を見るのは初めての方ばかりで、これに関しては本当に楽しんでいただけました。

2011/12/29 カロタセグのクリスマス2011後半(1)

この年末年始のトランシルヴァニア文化体験は、後半がメインとなりました。

29日未明に1人目の参加者を迎え、休息もそこそこに、早朝の列車で、まだ暗い中、トランシルヴァニアの中心都市クルージュ・ナポカ(コロジュヴァール)に向かいました。

列車で到着する参加者グループと無事合流した後、お茶屋さん「桜」を訪問しました。経営者の川井さんはクルージュ・ナポカで長年文化活動を続けておられます。私がトランシルヴァニアでの生活を始めてしばらくして、当地の日本人コミュニティに関して調べていた頃にその存在を知って連絡を差し上げたところ、快くお返事を下さり、以来、懇意にしていただいています。今回は、川井さんと奥様の佳代子さんのご厚意で、お店をお借りし、朝食をご一緒させていただきました。

長旅の後でほっと一息
ようやく日も昇ってきました

自己紹介も兼ね、楽しく会話をしながらおいしい朝食をいただいた後は、街に繰り出しました。

聖ミハーイ教会の前で

博物館2軒と教会1軒を見学し、再び「桜」で、今度は香川県出身の川井さんが自ら打ってくださった、手打ちのうどんをいただきました。日本を離れて味わう手打ちうどんに、一同感激。川井さん、佳代子さん、ありがとうございました。

さて、市場で買い物をした後、列車で村に向かいます。

帰ると日も落ち、すっかり夜の雰囲気。北欧ほどではないですが、やはり冬は昼間が短いです。

さて、盛りだくさんのプログラムが当企画の特徴のひとつ。内輪では、通称「生き残り合宿(túlélő tábor)」と呼んでいるくらいです。

帰ると、早速豚の肝臓腸詰作り開始です。


肝臓その他香辛料などを挽いて腸に詰めます


できあがり

ソーセージと煮凝り作りの体験もする予定でしたが、参加者の皆さまにとっては長旅の後の早朝からの活動だったため、ソーセージ作りは省略、煮凝りはこちらで作りました。生き残り合宿といっても、臨機応変にやるのがトランシルヴァニア流です。

2011年12月26日月曜日

2011/12/24 クリスマスイヴ

クリスマス前夜はクリスマス準備のピークです。クリスマスの料理やお菓子の準備をし、クリスマスツリーの飾り付けをします。



夕方には教会に集まり、礼拝とこどもたちによるクリスマスにちなんだ劇の上演があり、こどもたちは教会からのクリスマスプレゼントを受け取ります。

夜には村の男性たちが家々を回り、聖歌を歌う聖歌巡回が行われます。この聖歌巡回にも変化が訪れていることを感じさせる今年のクリスマスイヴでした。

聖歌巡回者たちを待つ必需品

聖歌巡回者たちは歌の合間にお酒を酌み交わしながら
世間話や思い出話をします


2011/12/20 豚の解体その4

屠殺・解体した豚は、無駄にすることなく、加工・保存・利用します。

血の腸詰もそのひとつ。

凝固させた血を挽き、
香辛料などと混ぜて腸詰にします

じゃがいものスープと

2011/12/19 豚の解体その3

脂身の層は塩をまぶしておき、後日燻製にすると、トランシルヴァニアやハンガリーではおなじみの脂身燻製ができます。日本ではなじみのない食べ物ですが、自家製のものは味が違います。

塩をまぶした脂身の層
後日燻製にします

2011年12月19日月曜日

2011/12/18 豚の解体その2

豚の解体後の加工作業は続きます。

脂の部分は、一口大に切ってから揚げにします。脂身の層は塩漬けにして、後日燻します。

肝臓や肉と脂身は、挽いて腸詰にします。

空っぽの腸

香辛料などを加えた挽肉を詰めると、、

約30kg?のソーセージができました


2011/12/17 豚の屠殺・解体

クリスマスが近づいてきました。クリスマスはキリスト教において最も重要な祝日のひとつですが、農村では、そのクリスマス前の重要な仕事のひとつに、豚の屠殺があります。

今年は、今のところ暖冬で、雪がなく、小雨の中での豚屠殺となりました。

豚の屠殺・解体とその加工は数日がかりの大仕事。朝早くから作業を開始し、その新鮮な肉を使った昼食で一息ついたのは日も傾いた頃でした。

数人で協力し合って作業をします

部位ごとに切り分けていきます


豚解体時の典型的な食事
肉と脂の分量が少ないのは個人的な好みです
手で食べるのが正統派とか


2011年11月17日木曜日

カロタセグのクリスマス2011 二次募集中



本場トランシルヴァニア・カロタセグの冬の生活や行事を体験できる「カロタセグのクリスマス2011」。いよいよ約1か月後と迫ってきました。

11月15日の申込期限は過ぎましたが、もうしばらくの間、受付をいたします。

年末年始の12月29日~1月2日を中心に再募集しますが、前半への参加をご希望の方も、一度お問い合わせください。

過去の参加者の感想やブログでの報告もご参考にどうぞ。

2011年8月19日金曜日

長野カロタセグ民俗文化キャンプでの生活

前の記事で、長野カロタセグ民俗文化キャンプ企画の意図について少し説明しました。今回はキャンプでの実際の生活について少しご紹介します。

当キャンプでは、参加者はテントや近隣の宿泊施設等に宿泊し、午前から夜まで、各種プログラムに参加できる他、農村生活の体験をすることができます。


家畜とのふれあい


トランシルヴァニアの農村では、多くの家で牛、豚、馬、鶏などの家畜を飼っています。長野カロタセグ民俗文化キャンプの会場のプチマルシェさんでは、山羊を飼っていて、山羊に餌をやったり、触れ合ったりすることができました。まだ若い山羊ですが、来年以降は、乳搾りもできるかもしれません。



薪作り

トランシルヴァニアの多くの地域でもそうですが、今回の会場周辺でも、薪は暖をとるのに重要な燃料です。


畑の整備・種まき

新鮮な野菜の採れる夏は、畑で過ごす時間も長いです。


ドラム缶風呂
 トランシルヴァニアの田舎では、お風呂のない家も珍しくなく、鍋等でお湯を沸かし、たらい等を用いて体を洗います。今回の長野のキャンプでは、ドラム缶風呂を利用しました。薪を使って火を起こし、お湯を沸かします。屋外での入浴は、都会では経験できないもので、参加者の方にも予想外に好評でした。